以前にもご紹介しましたが、ある駒師からピンセットではゴミがとれないと言っていましたので、そのピンセットを見せてもらったところ、本人はギンギンに研いだと言っていましたが、まだまだで髪の毛もはさめない物でした。
最近の漆は綺麗に漉されていますしさらに、紙で漉しますから粒状のゴミはないとして、ほとんど空中に飛散している、繊維ゴミが混じり込む場合がほとんどですから、その太さは数十ミクロン以下の太さと考えられますから、ピンセットの先は少なくとも、これ以下の太さででなければなりません。
またピンセットの先端が重要で、長さが同じでなければなりません。
これを実現するためには、まずは1000番よりも細かい番手のサンドペーパーをピンセットではさんでずらせてピンセットを研いで、これで両側を行い、かみ合わせを一致させ、外側も良く研いで、ギンギンに尖らせ、さらに写真の上に示しましたが、プラスチック研磨フィルムでピンセットの内側・外側をよく研いで、ピカピカになるようにし、なるべく高倍率のルーペ或いは顕微鏡で先端をのぞいて先端の長さを合わせるように、良く研ぎます。これでやっと使える物になります。
写真ではあまり近くには寄れないためよくわかりませんが、さわるのもはばかられるほど、先端が尖っています。
お試しあれ。